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国産気合大豆「玉誉れ」 
2004年度の収穫風景 ↓写真をクリックNEW

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大豆畑から望む近江富士(三上山)
広々とした大豆畑から望む近江富士(三上山)です。この山にはおおむかで伝説というものがありまして、なんでも近江富士を7巻半した「大ムカデ」を武将「俵藤太」が弓矢で退治したという事です。別名「ムカデ山」とも呼ばれているそうです。

 
☆大豆は品種の特性に有った産地を選べ
 埼玉屋の主な豆腐は気合大豆と呼ばれている「玉誉れ(タマホマレ)」を使用しております。この大豆の産地として特に優秀である滋賀県【JAおうみ富士】(注1)、島根県は斐川町産の大豆の中から、選び抜かれた極力、大粒として太って丸々しく育ったもの、質の良い物(等級として最上級である一等を基準として)を使用できるよう、大豆問屋さんを通し契約栽培を申し込んでおります。私、埼玉屋店主個人の評価としましては、JAおうみ富士から購入している玉誉れは特に品質に優れていると思います。
(注1)平成13年度からJAおうみ富士の玉誉れ大豆を主に使用しておりましたが15年度産は大豆全体が不作で有り手に入りませんでした。よって16年度産から契約栽培を依頼しております。)

☆京都の豆腐職人がさじを投げた。
 とある産地の方から伺った実話をお話し致します。その産地は京都のお膝元なのですが、京都の豆腐屋さんに玉誉れを売り込もうとサンプルを送付して作っていただいたそうです。そしてお試しになって返ってきた感想が
「この大豆はやっこく成りすぎて(柔らかく成りすぎて)よう固まらんわぁ〜(上手に固まらない)」(注2)
という事でした。最も気合大豆と呼ばれるからには、この大豆は「気合」の入った豆腐職人ではないと、安定して美味しくは成らない非常に難しい大豆だと私は考えております。
(注2)大豆には蛋白質含有量が高いものから低いものが有り、一般的には高いもの(エンレイやフクユタカ)が豆腐造りには向いていると言われております。ですが、大豆は元々蛋白質含有量が他の穀物より高い穀物(あずきなども蛋白質を含んでおりますが豆腐(にがり100%絹豆腐)には成りません。)で有り、どの品種においても「気合」さえあれば豆腐ができる(にがり100%絹豆腐)と思います。

☆味と甘み香りに優れた素晴らしい大豆
 先述した通り、玉誉れは大豆の中では蛋白の低い大豆ですが造り難い代わりに、味と甘みと香りに優れた大豆品種であります。そして農家の方々にも他の品種と比べ、育てやすく、多収である為、喜ばれているようです。ですがこのような話をJAおうみ富士農協の方からお聞きしました。(2004.9.18)
「うちの農協も3、4年前は大豆はタマホマレオンリ−でしたが需要が少なくなり、フクユタカや大鶴(共に高蛋白質系大豆)を植えつけるように成りました。今ではタマホマレは全体の20%ほどの作付けです。今回契約栽培をお申し込み頂けなければもう少し作付けが減っていたと思います。」
どうやら玉誉れは、やがて消え行く大豆品種のようであります。このように素晴らしい大豆を無くしてしまうのは、大豆業界の恥ではないのかと思いますが。
(実はもうひとつマイナスの要素が有ります。大豆が収穫後から一年近く経過しますと、豆腐の色がやや少し赤みに傾いてくるようです。これも豆腐屋に嫌われる原因のひとつかも知れませんが美味しさには変わりがありません。)
【タマホマレまる秘伝説】
「間違いは成功の素?」
 タマホマレは昭和38年長野県農業試験場桔梗ケ原分場で、Leeを母として、東山7号(フジミシロ)を父として人工交配され生まれたと聞いております。ちなみにLeeさんは米国人のお豆さんだそうです。以前小耳にはさんだ内緒の話なんですが、試験場の人が当初フジミシロさんに日本のお嬢さん大豆と結婚させようと企てていたのですが間違って隣にいた外国のお嬢さん(Lee)を紹介しちゃったそうなのです。なんかよく分からない世界ではありますが、機会が有れば私にも是非アメリカのお嬢様(大豆じゃないよ)を間違ってでも良いから紹介して欲しいものです。(笑)そして余談ですが、私も昭和38年生まれです。あッ、やっぱり縁がありますね♪
フクユタカ タマホマレ
左がフクユタカ、右はタマホマレの莢(さや)です。見てお分かりの通りひとつの枝に付いている莢の量がタマホマレの方が多いのです。すなわち同じ面積の畑ならタマホマレの方が沢山の大豆が収穫できるという事です。とてもおりこうさんですね。尚、病害や倒伏などにも強く、農薬(注1)の散布が少なくてすむ大豆品種のひとつだそうです。
(注1)大豆はほうれん草やお茶の葉などと比べ莢に入っている分、農薬の影響が少ない穀物のひとつだそうです。
9月中旬頃のタマホマレ大豆です。枝豆で食べたら、さぞ美味しかろうと思います。

9月中旬頃のタマホマレ大豆です。枝豆で食べたら、さぞ美味しかろうと思います。

タマホマレ浸漬前タマホマレ浸漬後
左は浸漬前、右は浸漬後のタマホマレです。色の出具合が少しおかしいので、早急に写真を撮り直しますね。










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