調査報告NO.5
委員名  肉弾頭さん
逸品名  福建麺(二種混合麺)  
調査報告書名 マレーシア編
          第4話 ラクサ求めて三千里の巻

「新・食・感!」
 この肉弾頭、実にこの言葉に弱い。非常に弱い。
初めて小龍包を喰って、口の中に汁の破裂する感覚を味わった時とか、ウイグル料理のモチモチ幅広麺を食べた時のことを思い出すだけで、なにやら口の中がモニュモニュしてきてしまうほどなのです。特に、麺の新食感には、弱いのです。
と、いうわけで、「喰いしごき委員会」のマレーシア編で紹介された麺料理には心奪われた。2種類の異なる麺を一つの器にいっしょくたにして喰うというのだ。ああ、気になる、気になる。
と、いうわけで作ってみることにしました。マレーシアまで喰いに行くのもアレなんで。
スープはトリ系スープとカーロスさんに聞いたので、まずはトリガラでスープを作ることに。よりベーシックなスープの方が、麺の味は判り易かろう、ということで、野菜とか、そーゆーの一切無しで純粋にトリガラだけで出すスープ。余計なものは一切要らない。愚直に、誠実にスープを取るのなら、鶏の旨みは俺の心に応えてくれるはず。茹でこぼした鶏ガラを流水で洗って雑味の元を取り除き、あとは圧力鍋に突っ込んで加熱するのみ。フランス人は本当に素晴らしいものを発明してくれた。ありがとう、セブ。今はティファールか・・・・・・。 

これが・・・ さて、その間に麺の支度を・・・
食感がよりかけ離れている方が面白いだろうということで、ビーフンとタンメン用の麺にすることに決定。
が、麺がない。
夜になってから喰うことを決定したので、もう、製麺所が開いてない。スーパーでも、麺単品は品切れ・・・・・・。
しょうがないので、麺を打ってみることにした。
とはいえ、実は麺など打ったことなし。おまけに、作り方もよう知らん。
とりあえず、強力粉、薄力粉半々で、卵で練ってみる。
こねて、こねて、こねまくる。
時には叩きつけ、ときには押しつぶす。決してお前が憎くてやってるわけじゃあない。むしろ、お前を愛しているからだ!
10分ほど全力で接しているうちに、本当に練った粉に愛着が湧き始める。
そして、ラップを張って1時間寝かせると、生地に粘りとコシが出てきた。
コイツは、俺の愛に応えてくれた!愛いヤツ。必ずお前をうまい喰いものにしてやるぞ。
実験であることも忘れて、要らぬ誓いを胸に抱く俺。
こんなに伸びて(このあともっと伸びたぞ)
そして、カット


結局、ネギとキクラゲを具にチョイス。
これは味の邪魔にならずに、更に食感効果を高めるため。
味付けは塩。
そして、完成
ああ、うまいじゃないか!もちろん、スープはただのとりスープ。まずくなりようがない。麺は、ことのほかうまい出来。生まれて初めて打った麺がこんなにうまいなんて。台北の雲南人和園で喰った麺と同じ系統の食感。ピラピラ〜と、喉の入口をくすぐる感触が堪らんぞ!やはり俺は、無意識にアレを目標にしてしまっているのだな。今後の俺の麺作りの方向性が決定してしまったぜ。しかし、こうなると、卵麺の存在感が強すぎて、ビーフンもたしかにいいのだが、具のひとつくらいにしか感じられなくなってくる。ダブル麺の食感を存分に味わう、という当初の目的としては失敗ってことになるのかな?しかし、まあ、うまかったから・・・・・・よし!

Carlos コメント
 肉弾頭さん、「麺がなければ自分で打とう」というその執念、尊敬するとともに共感できます!そういえば、私も学生の時、夜中にチャーシュー麺が食べたくなって、チャーシューを自分で作って食べていたところ、下宿の同居者の皆さんをその匂いで起こしてしまったことがありあました。
 さてさて、ペナン島で私が食べたその二種混合麺の中にビーフンと一緒に入ってた麺は、平打ち麺というよりはチャンポン麺のような断面の丸い太めの麺でした。チャンポンもこの二種混合麺のどちらも福建省がルーツですから似てるのでしょう。それと、具は青菜と鶏肉とトウガラシ(辛みの少ないピーマンに似たような品種)が乗っていました。
 あ〜、コメント書きながら私も食べたくなってきた、今から麺打とうかしら? 

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