注1:そんんな奴はおらへん!(一人突っ込み)


注2 草原: 内蒙古に草原が無いというわけでは無い。6月〜9月にかけては観光シーズンで大草原ツアーあり、日本人も大挙して訪れているとのこと。残念がら、3月に仕事でやってきた我々は雄大な景色を見ることはなかった。


注3 ユウ麺: 「ユウ」という漢字が私のパソコンの辞書で見つからないのでカタカナで表記する。本当は「悠」から「心」を抜いて「草冠」を付けた漢字。


注4 エンバク: (学名Avena spp.)別名マカラスムギ。現在は飼料用として栽培されるのが主。「エンバク(燕麦)なんて聞いたこともない、もちろん食べたこともない」と思われるだろうが、その別名は「オート麦」で、欧米ではお粥「オートミール」として食べられている。最近、デパートの地下あたりで、香ばしい香りの焼きたてのクッキーを売り物にするお店を見かけることがあるが、そういった店にも「オートミールクッキー」があったりするので、案外食べたことのある人も多いのではないか思う。
(H研究員(麦)およびO研究員(雑草)、エンバク情報ありがとうございました。)


注5 「文化麺類学ことはじめ」: 国立民族学博物館館長の石毛直道氏の著書。フーディアム・コミュニケーション発行。1991年


注6 漢字: なお、コムギ粉製品全般を示した漢字は「餅」であったらしい。日本の「餅」とは使い方がかなり違う。そう言えば中国菓子の月餅(ゲッペイ)のアンコをくるむガワの部分はコムギ粉製だった。


注7 こねたエンバク粉: コムギ粉での製麺の際は水でこねるが、エンバク粉での製麺の場合はできるだけまとまるようにお湯でこねるのだそうだ。


注8 伸ばさない製麺法も蒸すという調理法: 前述の「文化麺類学ことはじめ」の他、「人間は何を食べてきたか[アジア・太平洋編]麺、イモ、茶(日本放送出版協会刊)」、「石毛直道の文化麺類学◇麺談◇(フーディアム・コミュニケーション刊)」、「中国の食文化(周達生著、創元社刊)」から引用しました。


注9 この地域: エンバクが栽培され、ユウ麺が食べられている地域は天山山脈の西から内蒙古にかけての高原地域で、内蒙古自治区、山西省、寧夏回族自治区にまたがる地域である。


注10 蕎麦: 日本に輸入されるソバのほとんどは内蒙古自治区産とのこと。現地で聞いた話。

第2話  もっと細かくちぎっての巻
注1 三蔵法師: 三蔵法師が孫悟空ととも(?)に天竺から持ち帰った教典は西安の大雁塔(写真)に納められているといのこと。大雁塔の拝観チケットには三蔵法師の絵が描かれている。


注2 清真: 「清真」とはイスラム教を示す言葉で、食堂にこの文字が有れば「うちは豚肉を一切使ってません、羊肉や牛肉もコーランの教えに従って処理されたものです。」と言う意味になる。中国の他、東南アジアのイスラム系住民のいる地域で売ってあるインスタントラーメンやお菓子などの食料品のパッケージにも、「清真」の文字が書かれている場合がある。ちなみに漢字圏以外では同じ意味で「ハラル・マーク」というのが付く。


注3 食莫: またしても私のPCの辞書にこの漢字がなかった。「食莫」で一文字の漢字と見てもらいたい。ようするに食辺に莫という漢字である。


注4 香菜: (学名:Coriandrum sativam L.)セリ科の一年草。タイ語でパクチー、英語でCoriannder(コリアンダー)。オレンジのような香りのする種を香辛料として使う他、独特の臭いのする茎葉を薬味などに用いる。 この葉っぱ、嫌いな人は徹底的に嫌い。好きな人は、タイ料理などを食べるとき、これがないと物足りなく感じる。(私は後者)


注5 顔写真: 中国製品のパッケージに顔写真が印刷されていることが良くある。このインスタント「泡 食莫」にはスーツのオジサンが、西瓜味のトローチには白衣のオバサンが、瓶詰めのあわせ調味料には爺さんが印刷されていた。「私が作りました」ということなのだろうか。一様に皆さん誇らしげである。

第3話 蛇の缶詰の巻

注1 とあるお店: 日本の航空会社系ホテル中にある餃子専門店。このときだけでも蒸し餃子を中心に約20種類の様々な味、形の餃子が出された。そのバラエティーには驚らかされたし、見た目も楽しく、味も良かったが...店員の女の子が嫌々給仕してくれたのにはゲンナリ。


注2 タチウオ: 中国名「帯魚」。日本でも塩焼きに、煮付けにと美味しい魚であるが、中国でも人気のある魚で比較的大衆魚。


注3 マナガツオ: 中国名「魚昌 魚」(魚昌で一文字の漢字)。主に中国南方で食べられる。比較的高級魚のようで、蒸して香味野菜と醤油ダレ・熱い油をかけて食べる「清蒸」料理にするとたいそう旨いらしい。日本でも関西以西ではよく食べる魚、大阪出身の私にとってはマナガツオの煮付けは親しみのある味である。


注4 イトヨリ: 日本では関西以西でよく食べられる魚であり、大阪出身の私にとってもイトヨリの煮付けも親しみのある味である。中国名「金線魚」。


注5 ウナギ: 中国名「鰻 魚麗」(魚麗で一文字の漢字)。中国ではかつてあまり食べられなかったが、今は高級魚。味噌炒めてにして食べる。以前、東京の中華料理店で筒切りにした鰻の炒め物を食べたが濃厚な味で旨かった(少々くどいが...)。


注6 ライギョ: 中国名「烏鱧」。タイワンドジョウのこと。広州ではライギョの刺身に熱々のお粥に入れて食べるらしい。うー、旨そうだけど、淡水魚の生は寄生虫が怖くて...


注7 タウナギ: 中国名「黄 魚善」(魚善で一つ文字の漢字)。タウナギ科に属し、エラが無く空気呼吸するという変な魚。鰻のように長細いが、鰻より小さいくて黄色っぽい。カリカリに揚げて食べたり、筒切りにしてスープにする。


注8 キジ:中国のキジは首に白い輪のあるコウライキジの仲間で中国名「環頸雉」。日本のキジとは異なるらしい。


注9 ウズラ:中国名「奄鳥 鶉」(奄鳥で一文字の漢字)。中国では丸揚げ、丸煮にして食べるらしい。


注10 スッポン:中国名「水魚」。スッポンについては「第3話のオマケ:効能は?」を参照されたし。


注11 カエル: 中国でも「蛙」と書くが、田んぼにいて鶏のような味がするので「田鶏」とも呼ばれる。以前、大阪の居酒屋で食べた唐揚げは鶏肉をかなりあっさりした様な感じの味だった。また、神戸の中華料理店で食べたネギ・ショウガと豆鼓で炒めた蛙料理はとても美味しかった。中国ではウシガエル(いわゆる食用蛙)よりも、トラフガエル(虎紋蛙)、スピノーザトゲガエル(棘胸蛙)が美味しいといわれている。


注12 カイコのサナギ: 日本でも信州で20年くらい前までは佃煮にして食べていたと聞く。食べたことのある人の話だと、その脂が臭いらしく「カブトムシを飼っているのカゴの様な臭いがする」そうだ。中国では主に炒め物に。韓国では炒ってスナックの様にしたサナギが屋台で売っているとも聞く。


注13 周達生先生の御著書: 「中国食探検」(平凡社)、本話の注釈でなされている食材の中国名等のほとんどは、この本より(一部「食材図典U(小学館)」で補って)引用。


注14 三蛇: 中国名はそれぞれ、ヒメナンダ:灰鼠蛇。アジアコブラ:眼鏡蛇。マルオアマガサ:金環蛇。どの蛇がどういう特徴を持つのかは不明(お手元の爬虫類図鑑をご覧下さい。)。


注15 五蛇: 残り二種の中国名はそれぞれ、ホーシャナメラ:三索錦蛇。タイワンアマガサ:銀環蛇。これら蛇もそれぞれどういう特徴を持つのかは不明(お手元の爬虫類図鑑をご覧下さい。)。


注16 怪しいアジアの暗黒食生活: クーロン黒沢・明日香翔共著、KKベストセラーズ。怪しげな貿易商社に勤めていた明日香氏が中国をはじめとしたアジア各国で経験した怪しげな食体験を元に書かれた他に類を見ない怪しげな食べ物本。あまりに面白く、あまりに怪しげだったので、一気読みしてしまいました。


注17 「効く」から食べる: 中国人は「医食同源」を中心に食を考えているようである。そこらへんは「第3話のオマケ:効能は?」を読まれたし。


注18: 周先生の著書にレモンの葉とあったが、その後、レモンではなくタイ料理でよく使われるコブミカンの葉と判明した。(カマタ様ご指摘ありがとうございました。)

第4話 肉はどこだ?の巻

注1 陳健一: 言わずと知れた、中華の鉄人。赤坂四川飯店の総料理長。


注2 陳健民: 陳健一氏のお父上。NHK「今日の料理」に長年出演され、日本の家庭に中華料理・四川料理を広めた功績者。料理好きだったうちの婆ちゃんがファンだった。


注3 麻辣湯: 四川料理の神髄は「酸(酸味)、辣(辛味)、麻(しびれるような感覚)、香(香り)」とする場合もある。いずれにせよトウガラシ(辣)と花椒(麻)は必須。


注4 カプサイシン: トウガラシの辛味成分の名前。正確にはカプサイシンとカプサイシンに似た4種類(もっと正確には6種類)の化学物質のグループをカプサイシノイドと呼び、これがトウガラシの本当の辛味成分となる。カプサイシンには脂肪代謝促進作用があると言われる。残念ながら、辛いもの好きなのに私の脂肪はなかなか燃えてくれない。カプサイシンの作用についての詳細は「トウガラシ辛味の科学(幸書房)」の「第7章辛味成分の生理作用」を参照されたし。


注5 回鍋肉:ホイコウロウ。日本の中華料理屋でこれをたのむと、キャベツと豚肉の味噌炒めが出てくるが、今回食べたのは、豚三枚肉とネギを味噌(甜面醤と辣豆板醤か?)で炒めた料理だった。もちろん花椒とトウガラシが効いていて「麻辣湯」だった。

注6 酸辣湯:サンラァタン。酸っぱくて辛いスープ。この場合の「辣」トウガラシの辛さでは無く、胡椒の辛さを表す

注7 泡菜:パオツァイ。四川の漬け物。塩水に花椒などを入れたものにニンジン、ダイコンなどの野菜を入れて発酵させたもの。酸っぱくて、ちょっとピリピリ。

注8 辣子鶏: 残念ながら、お料理の写真が無い!食べるのに夢中になっていて撮れなかった。で、「喰いしごき逸品再現小委員会」で再現写真を公開することにする。

注9 マイルドすぎる: ある情報では横浜中華街にある重慶飯店さん(今回、北京で食べたお店と同じ店名)で、「トウガラシと山椒の鶏炒め」が食べれると聞いた。北京の重慶飯店と同じか、はたまたマイルドかどうか調べてみる価値はありそうだ。調査結果はまた後日(っていつになるやら..)。


第5話(最終話) 蠍座の女の巻

注1 本州に生息しない: 国内では八重山諸島にヤエヤマサソリというのが、また、マダラサソリというのが小笠原諸島、八重山諸島、宮古諸島にいるらしい。


注2 サソリ男: 仮面ライダー第3話で本郷猛こと仮面ライダー1号と闘ったショッカー怪人。天才レーサーだった本郷猛のライバルレーサーの姿を借りて現れた。


注3 北京 火考 鴨: 「火考」で一文字、火辺に「考」。「火考 鴨」はカオヤーと読み、ローストダックと言う意味。


注4 メイン料理以外: メイン料理以外でアヒル料理でなかったものには、豚角煮、ニガウリの和え物、小エビのパイナップルソース、アスパラガスと椎茸の炒め物、スミイカの卵袋の酸辣湯、白キクラゲのシラップ漬け、水ようかん等々。


注5 アヒルの舌のスープ: アヒルの舌だけではなくその根元に続く組織部分をスープの具にしてあった。なーんか生臭くって、ちょっと不気味で、たいして美味しい物ではなかった。


注6 文献:「中国食探検」(周達生著、平凡社刊)、「食材図典U」(小学館刊)


注7 ゲテモノ: よく言われるのが、日本人の生卵食である。見る人が見ると相当なゲテモノ食いに見えるらしい。


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